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 八氣会インタビュー 第五回

世界50カ国以上を旅している"地球人"加藤圭司さん


■世界中の文化に触れる経験を経て通訳に。日本独特の価値観を伝える難しさ。

後編 『"地球人"Mr.加藤のライフスタイル』

日本の会議は多い。外国人からするとアンビリーバブル!(unbelievable:信じられない)。

―現在は通訳をされてますよね。いろいろなクライアントの仕事を受けるのですか?

加藤:今はアメリカの半導体装置メーカーの仕事が主で、かれこれ4年くらい続いてるね。

―ずっと同じ会社からオファーが来るなんてすごいですね。

加藤:まあ、外国人には評判がいいかも(笑)。さほど重要でない部分に、あまりに厳格な表現があったら、そこを"ゆるく"訳してるから。だって彼らには日本人の厳格な感覚はなかなか理解できない。

―外国人から見て、日本のどんなところが厳格に感じるのですか?

加藤:たとえば会議の数。半導体工場に限って言えば、日本は作業が順調にいっても、一日に会議が朝夕計2回ある。例えば、作業日数が20日なら40回あるわけ。

―それってやっぱり多いんですか?

加藤:欧米は一日目と最後の日に一回ずつ、計2回だよ。進捗確認もほどんどなし。仕事を任せたら、終わるまでは信頼して任せきってる。国際的な流れはこうなってるね。

言葉を訳すこと自体は難しくない。でも価値観の違いでもめると困るんだよね、日本人もアメリカ人もどっちも引かないから!(笑)。

―通訳していて困ったことは?

加藤:訳すだけなら問題はないけど、文化的な違いでお互いの主張がずれるときが難しい。例えば日本では"機械は絶対にこわれちゃまずい"という意識があるけど、アメリカ人は"機械だからこわれて当たり前"という感覚。

―何か具体的にもめたことは?

加藤:例えば機械のテストがあるとするでしょ? 1時間試運転させる間、アメリカ人は"その間コーヒー飲みに行こう"となるわけ。片や日本人は"何かあっちゃまずい"って、機械の前に座ってじーっと見ながら待ってる。文化が全く違うし、どちらにも理由がある。そういうとき間に入る通訳としては困るんだよな〜。

―そんな場面ではどうするのですか?

加藤:以前は"私が説得してみましょう"なんて間に入ろうとした時期もあったけど、とにかく価値観が違うんだから仲介は無理。今は相手の言うことをそのまま訳して様子を見てるよ(苦笑)。

■ 俺流東京シティライフの楽しみ方。"いらないものはとことん捨てる"。Mr.加藤、究極のライフスタイル。

今うち風呂ないの。トイレもない。テレビもエアコンもステレオもレンジもトースターもない。いや、俺なりの東京シティライフを突き詰めてったらこうなったわけ。

―ところで、今普段の生活はどんな風ですか?

加藤:例えば今日は、夕方近所の公園で太極拳をやって、その後銭湯に寄ってきた。

―銭湯って?

加藤:今俺、風呂トイレなし四畳半の木造アパートに住んでるのよ。

―え〜、本当に?不便じゃありませんか?

加藤:別に。テレビもエアコンもステレオもレンジもトースターもないよ。パンなんて、焼き網で焼けばトーストできるじゃん。だって、せっかく東京っていう都会に住んでるんだから、その便利さを利用すればいいんじゃないかって。"ここのコンビニに俺のFAXがある"、"あの映画館のでかいスクリーンが俺のホームシアターだ"、"この銭湯は俺の風呂だ"って思ってると、この街は俺の東京って気分になるのよ。

―そう考えると、加藤さんの部屋はものすごくシンプルな空間ということですね。

加藤:そう、近所にあるいろんなもの利用して、部屋から無駄なものを無くしていくと、寝るだけのスペースがあれば充分なんだよね。でも今の家賃四畳半で29000円なんだよ。学生時代は六畳トイレ付きで37000円だった。今の方が8000円安い!40過ぎて学生時代より安い部屋に住むとは思わなかったな〜(笑)。

加藤さん

上野のコカレストランにて:
日本人向けに味付けされたタイ料理はやはり美味しい・・・

世界中を旅してみて分かったこと。日本人のいいところは宗教に関して"ゆるい"こと。それが今戦争をしていない理由かなと思う。

―これから行ってみたい国は?

加藤:陸路で中国からチベット、ネパール、インド、パキスタン、イラン、トルコ、中東、ヨーロッパ、船で西アフリカまで行ってみたい。あとモンゴルからシベリア鉄道でロシアを横断したいよ。

―世界中を旅してみて、日本のいいところって何だと思いますか?

加藤:うーん、宗教に関しては"ゆるい"ところかな。結婚式も葬式も、やり方が何でもありでしょう?仕事なんかにはすごく緊張体質なのに、けっこう重要ポイントでゆるい。不思議だね。でも、逆に言えば肝心なところで他者を受け入れられるとも言えるんじゃないかな。今の戦争って、大体宗教問題がからんでるでしょう?だから今日本は戦争をしていないのかなとも思うよ。

ヒマラヤ1

ヒマラヤ山脈:
左右の建物はタンボチェ(高度約3700m)という
村のチベット仏教僧院


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★本文に書ききれなかった質問

Q:今まで一番印象的だった風景は?

A:皆既日食。一度目は1999年にハンガリーで、二度目は2001年にザンビアで見た。いや〜、さすがにこれは人生の一大イベントだったね。世の中にこんな現象があるんだという感じ。日食は2,3分なんだけど、少し前から辺り一面が紫色みたいに暗くなってきて、星がキラキラ光り出すわけよ。鳥や虫とかもざわざわ騒ぎ出して "ヤバイヤバイ早くうちに帰んなきゃ!"って言ってるみたいで。図鑑なんかで見ると太陽に重なった月は平面的に見えるけど、実際に肉眼で見るとまさに球体が空に浮かんでいるんだよね。その周りをメラメラとうす青い炎(コロナ)が取り巻いててさ。ただの自然現象とは思えないくらい荘厳な感じで、これには何か特別な意味があるんじゃないかと思えるくらい。日食を見るスポットには世界中からフリークが集まってくるんだけど、隣にいたイスラエル人と「やっぱ神はいるよな〜!」なんて言ったりしてね。

Q2:今までどこにいるか連絡が取れなかったそうですが?

A: そう、合気道部にもずっと不義理してたんだけど、4年くらい前に同期の村上が探し出してくれたんだよ。実家が医者なんで、愛知県瀬戸市の加藤って病院に片っ端から電話かけて"こんな息子さんいませんか?"って。この個人情報保護の時代によく探し出せたよな〜(笑)。それで同期みんなが4畳半の部屋に泊まりにきたんだよ。狭かった〜(笑)!


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<インタビュー後記>

聞き手:第19代会計 佐藤(旧姓 林)実知子

私が1年生のときにOBでお会いしたことのある先輩ということで、約20年ぶりの再会はとってもドキドキしました♪
つい先日も渋谷ハチ公前で職務質問されたというワイルドな風貌もそのまま!? もちろん世界中を旅したお話はとてもおもしろく、加藤さん独特のフェアな視点が感じられて興味深いものでした。タイのレストラン裏話、巨大遺跡に感じるロマン、通訳中にアメリカのエンジニアが日本人のお客さんを英語で罵倒しはじめちゃった時に何と訳したか、など、とてもここには書ききれない面白話がてんこ盛り! ぜひ一度皆さんも、直接聞いてほしいくらいです。やはりMr.加藤は『地球人』でした…。


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前編 初めてのアメリカ、そして世界をめぐる旅へ

||| 第19代会計 佐藤(旧姓 林)実知子 |||

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